水素水ブームは通り過ぎたとは言え、運動ジムで入会の時は、いっつも水素水サーバーの利用を勧められますよね。
だいたい月額1000円、専用ボトルへ汲み放題。
水素水とは、一体どんな効能のある水なのか
水素は元素の1つですが、酸素と結びつくと「水」になります。水の素(もと)だから「水素」ですね。
体内ではたんぱく質やDNA、炭水化物・脂肪などを構成する要素の一つですから、水素をたっぷり含んだ水素水を取り込めば健康に良さそうというイメージがわきます。
人体は外部から侵入する菌やウィルスと常に戦ってますが、その際に白血球は外敵への攻撃手段として活性酸素を発生させます。しかし、必要以上の活性酸素は細胞を老化させる原因とも言われています。
水素水の効能として考えられているのは、活性酸素による細胞の酸化を抑止する可能性が高いと言われています。
無味、無臭、無色。水素は水にごくわずかに溶ける。
市販の飲料水も販売されているが、水素が含まれない商品も少数ある。
Wikipediaより
水素水は洗浄力が高いことから、工業用水として半導体の洗浄に使われてきました。
しかしながら、飲用の「水素水」は正式な商品定義が無く、商品に含まれる濃度や、どの程度の吸収率なのか…など、効能などは全くの無保証なのです。
水素水生成器などを設置してあるスポーツジムの水素水を飲用する場合、1時間程度で水素濃度は半分以下になってしまうのが通常です。市販のペットボトル商品の場合、製造時には含んでいたという開封して飲む段階で水素がまだ含まれているかどうかすら怪しいです。
水素は扱いが難しく爆発しやすい気体のため、水にはあまり高濃度で混ぜることはできません。いずれにしても水素水に含まれる水素量は非常に少ないとみて間違いないでしょう。
水素水の効果に科学的根拠は無し
販売されているボトル入り水素水について、各メーカーが謳う効果は水分を補給できる効果です。
いわゆるただの水ということです。トクホや機能性表示食品の認定は有りませんし、取得しようとするメーカーもありません。
2016年5月には、国立健康・栄養研究所は、6つのランダム化比較試験を元に、ほとんどが病気の患者での予備的研究であるため、健康な人への有効性について「信頼できる十分なデータが見当たらない」としている。
水素水を作るための装置も一般家庭向けに販売されていますが、水素水の効能については全く謳われていません。
水素水の効果を謳うメーカーが無いのは、単純なことで
効果も無く科学的根拠も無いにも関わらず「水素水で〇〇の効果がある」と謳えば
法に触れてしまうからです。
確かに、Bingで検索かけて上位に出てきた、某社のパッケージ水素水販売(3ℓ分で1834円もする)のサイトを見てみると、
水素水は水素ガスを水に混合充填した物です。
一番の問題は濃度であるアピール
濃度を守るには容器が大事であること
天然水を使っていること
飲みやすい・おいしい
などがアピールされていました。
確かに効能には一切触れられていない!!
そもそも水素が体内に追加服用で必要なのか?
水素は食後、水素水よりも高濃度の水素量が胃腸でも発生します。
食後胃腸に水素が存在するなら、水素水を飲むより食事をする方が水素量を多く摂取できるということになります。
どんなに水素の人体への良い効果が認められても、水素が豊富に存在する胃腸が水素水を必要とするかどうかは別の話ということかもしれません。
ちなみに、体内での水素発生は、米や牛乳、食物繊維を摂取した後には特に濃度が高まります。
【結論】
水素水の効能は科学的根拠無し。
あとは、メーカーが作り出した「効果がありそう感」を信じるか信じないか
というところです。